小学生の部

佳作

みんなに人気なおじぞうさん
八幡市立八幡小学校 5年 茨 杏理いばら あんり

 私はじゅくの前にいる、おじぞうさんにいつもお礼をしている。四年生のころはしておいた方が良いと思ってお礼をしていた。しかし、今はお礼をするたびに心の中でねがいごとをしている。どうしてかというと、お礼をすると良いことがあるし、ねがいがかなう時もあるからだ。だから、じゅくの帰りは、
「ありがとう」
 と言っていた。
 ある日、お礼をするのをわすれてしまった。そんなことも知らず、じゅくに行ってしまった。席についた私は、持ち物を確認した。すると、ノートをわすれていた。さらにその日は、とけなかった問題が多いテストが返ってくるのだった。そこで私は、おじぞうさんにお礼をしていなかったことに気づいた。だから帰りは、
「ごめんなさい」
 と言い、五円玉をおいて帰った。家に帰るといいにおいがした。夜ごはんがハンバーグだったのだ。私は、とてもうれしかった。おじぞうさんのおかげだと思った。
 次の日、いつものようにお礼をしようとおじぞうさんの前に行くと、あめ玉が五つならべてあった。少しおもしろかった。でもなぜか、うれしかった。
 今の私は、小さなお寺やおじぞうさんの前を通った時は、必ずお礼をするようになった。

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