中学生の部

佳作

僕のときめき
学校法人市川学園 市川中学校 1年 中川西 翔馬なかがわさい しょうま

 僕のときめきは、「化学」です。
 僕が化学に興味を持ったのは、父に「ニュートン」という雑誌をもらって読んだ時です。その本は、元素について書かれており、載っていた美しい図解や化学の奥深さに、僕はたちまち引き込まれていました。
 現在、発見されている全ての物質は、元素番号一の水素から、元素番号百十八のオガネソンで造ることができます。また、元素は「電子、中性子、陽子」という三つの粒子でできています。僕は、ただ三つの粒子の数の組み合わせによって、性質が異なる元素ができることを知り、とても心が躍らされ、「百十八個のすべての元素を知りたい!」という大きな好奇心が僕に湧きたちました。
 僕は中学生になり、念願の化学部に入りました。先輩にたくさんの実験を教えてもらいました。その中でも少量の水で激しい噴水を起こす「アンモニアの噴水」は大変興味深いものでした。
 化学は、私たちの生活にも役立っています。その例を三つ紹介します。まず一つ目は、「リチウムイオンバッテリー」です。このバッテリーが開発されたことで、パソコンやスマートフォン等の小型軽量化が大きく進み、電気自動車や電気自転車などに幅広く活用されています。
 二つ目は、化学肥料の大量生産を化学反応が手助けしていることです。元素番号一の水素と元素番号七の窒素を反応させ、アンモニアを作るという実験が活用されています。化学肥料の大量生産のおかげで、食料の安定生産が可能になりました。
 三つ目は、水素(燃料電池)バスです。この原理は、水素と空気中の酸素を反応させ、電気を作り出し、バスを走らせるというものです。一般的に言う水の電気分解の逆反応です。化石燃料ではなく、水素と空気を原料してバスを動かすので、環境にやさしく、地球温暖化の防止にも大きく寄与しています。
 このように、化学の力で私たちの生活は豊かなものになっています。しかし一方で、使い方次第では、原子爆弾のように地球環境、人間の生活を脅かす存在にもなり得ます。
 我々人類は、化学と上手に付き合っていけば、さらなる発展を遂げるはずです。そのため、僕は地球環境にやさしく、人の生活を豊かにするような発明ができる化学者になりたいです。

戻る
@無断転載はご遠慮ください。