小学生の部

佳作

見た目で肉を判断するな
八幡市立美濃山みのやま小学校 6年 田中 奈々子たなか ななこ

 肉。食べられる人も食べれない人もいるだろう。私は食べられない方。特に油身。プルプル感が気持ち悪い。ブニブニ感がはき気を呼ぶ。絶対無理。見ただけで「まずそう」と思う。そう、肉は私の天敵だ。
 晴れた空の日。気分はふつうだった。だがそれはどす黒い気分になった。母さんがおやつとして肉をだしたのだ。私はおやつを絶対食べる。だが、「これだけは食べたくない」と思い、そう言いたかったが、弟が「うまっ」と言ったので少し食べたくなった。結局ちょびっとだけ食べる事にした。レモン果汁が肉にかかったものだった。レモンステーキというらしい。
 私はそれを食べた。どす黒い気分がまるで天国にいるようになった。私が油身のある肉を食べた事があるのは、カリカリに油をおとした肉ぐらいしかなかった。レモンステーキはカリカリに油をおとしたものでもなかった。なんだ、美味うまいじゃん!!私は心の中で自分にツッコミをいれた。
 まぁでもその肉は美味いかもだけど他の肉はどうなんだろう。それでも肉に対するイメージが変わった。あれだ。「見た目で人を判断するな」……じゃなくて「見た目で肉を判断するな」か……。
 それから数日たった時の晩ご飯。「パスタか……」そう平然と思う。だが私は見た。母さんが肉をパスタにいれるのを。そしてテーブルにつく。私のパスタにも肉が入っていた。「もしやレモンステーキではないか」。そう期待した私がバカだった。どう見てもふつーの肉だ。きっと母さんは、「レモンステーキ食べられたんだし、これもいけるでしょ」というノリでいれたんだろう。まぁでも「見た目で肉を判断するな」だ。食べてみよう。食べた。私は言う。「まずいー!!」。まあ無理な肉もあるって事だけど。うん。

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